海外スタディー・ツアー(2018年)

4人のリーダーズカフェメンバーと一緒に、スタディー・ツアーに行ってきました。

参加メンバー

浅原純子(あさはらじゅんこ)さん:関西学院大学法学部卒、社会人

當内拓海(とうないたくみ)さん:関西大学法学部4年

田渕典子(たぶちのりこ)さん:関西学院大学文学部4年

水口椋太(みなくちりょうた)さん:関西学院大学文学部1年

皐月秀起(さつきひでおき):NPO法人リーダーズカフェ代表理事

 

参加メンバーのレビューはこちらから

 

旅行記(後編)はこちらから

訪問先

インドネシア国 ジャカルタ、ジョグジャカルタ

スタディー・ツアーの目的

「2つの世界遺産からインドネシアの宗教と寛容さを学ぶ」

 

最近の日本は、特定民族へのヘイトスピーチや著名人への人格攻撃など、日本人の不寛容さが目立つ。一方、インドネシアには、寛容なイスラームや他宗教や他民族との共存など、寛容さのエピソードには事欠かず、そんなインドネシアに触れることにより、寛容さのポイントはどこか?、維持するのに苦労はないか?、私たちがインドネシアから学ぶことはないか?などを、現地に赴くことにより肌で感じたい。

海外スタディー・ツアーの行程

2018年8月7日(火)~8月12日(日)4泊6日(機中1泊)

(第1日目)8月7日(火)


早起きに自信のないふたりが、浅原さん宅に前泊

 

05:30:集合~06:30:伊丹空港着

07:30:伊丹空港発~08:40:羽田空港着(全日空NH114)

10:15:羽田空港発~ジャカルタ:15:55着(全日空NH855)


入国後、国際線(T2)から国内線(T1)にターミナル移動。去年来た時にはなかった、SkyTrainを利用。まだできたばかりでピカピカだが、入り口がイマイチ分かりにくいのが、何ともインドネシアらしい。

 

T1内のレストランで夕食をとる。今回のスタディー・ツアー(以下ST)で最初の現地ごはん。ミーバッソ(肉団子麺)やナシゴレン(焼きめし)など、典型的なインドネシア料理。なかなか美味しく、みんなも高評価。幸先良し。


ジョグジャカルタ行きのフライトが1時間近く遅れ。何とか今日中に飛んでくれてよかった。

 

17:00:ジャカルタ発~18:10:ジョグジャカルタ着(ライオンエアJT568)

 

アディスチプト空港に着くも、予定していたドライバーが見つからず、連絡手段(wifi)確保のためターミナル内のスタバに。しばらくすると、「Mr.Satsuki」のサインボードを持ったRoi(ロイ)さんと出会う。こちらのフライトが遅れ、別の場所で待っていたよう。申し訳なし。このロイさんとは最終日まで3日間、移動のお世話になることに。ドライバーが同じなのは、コミュニケーションもとりやすく有難い。 



宿舎は、空港から車で15分ほどの「Omah Tentrem」という民家を、昨年と同様AirBnbで借りる。だいたい、こういう不動産系の写真紹介はかなり割り引いて考えておかないと、後で現物を見るとがっかりしてしまうことが多く、大きすぎる期待は禁物だが、ここは大当たり。

 

よく聞いてみると、この民泊物件は普段オーナーとかが住んでいるわけではなく、1棟丸ごとエアビー用物件。昨年建てたばかりでまだ新しく、木をふんだんに使ったジャワニーズで、もうそのまま日本に持って帰りたいくらい(笑)。さらには、管理人家族が敷地内に住んでおり、いろいろとすぐ対応してくれるのが有難い。小さい女の子がいるので早朝から元気な声が聞こえ、しばしの間インドネシア生活も体感できる、これぞ民泊!って感じ。

 

上の写真の管理人のお兄ちゃんとしばらく話をした後、明日は早朝から夜までイベント盛りだくさんなので、早めに休むとする。

 

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(第2日目)8月8日(水)


2日目の水曜日は、朝3時起床、4時出発。昨日空港に迎えに来てくれたロイさんの車で、一路ボロブドゥール遺跡へ。普通の2車線の道路を100キロ近くで走るが、怖さはない。5時前に到着。

 

今回のSTのメインはたくさんあるが、まずはこの「ボロブドゥール遺跡サンライズツアー」。マノハラホテルという遺跡に隣接しているホテルを通らないと早朝に敷地内に入れない。いわば、マノハラホテルがこの「サンライズ権」を独占している。添乗員がつくわけではなく、懐中電灯とお土産と軽い朝食がついて425,000ルピア(約4000円)。遺跡の修繕など環境整備にお金を使うのなら、高額なのは許す。


個人的には15年ぶりに来たが、観光客がとても多く、アジア人よりはるかに西洋人の方が多い。見かけた日本人は5人くらい。肝心のサンライズは、雲が多く微妙なところだったが、それでも撮影担当の田渕典子さん(のりりん)が渡航前に練習を重ねた一眼レフでいい写真を撮ってくれた!。

 

サンライズを拝んだ後は、遺跡ガイド担当の水口椋太くん(りょうちゃん)が解説をしてくれるのを聞きながら、上から順番に旋回しつつ降りる。軽い朝ご飯を食べてもまだ7時過ぎ。今日は1日長いぞ!。

 

1000年以上前に建てられたボロブドゥール。これまで戦争や天災などで壊されずに、よくもまあここまで原型をとどめている。いい状態で発掘してくれたラッフルズさんにも感謝しつつ、ボロブドゥール遺跡をあとに。


すぐ近くにある、ボロブドゥールと同じく仏教遺跡のパオン寺院。こじんまりしたお墓です。お土産物もちょっと物色。


次のムンドゥ寺院もすぐ近くに。ボロブドゥール~パオン~ムンドゥの仏教遺跡三兄弟が一直線に並んでおり、明らかに意識して建てられた(っぽい)。

 

ムンドゥ寺院はパオン寺院より大きく立派な佇まいだが、それだけでなく芝生もきれいに整備されており、ひまわりが気持ちよさそうに咲いていた。

 

みんなで写真を撮りまくった中、浅原純子さんから乗せられポージング。「リーダーズカフェのビジョンを見据えている感じでとてもいい!」とおだてられた後の満面の笑み。「ただのモアイ像みたい」という一部の指摘は闇に葬り去る。



ランチタイムまでまだ少し時間があるので、運転手のロイさんに「メラピ山が見たいんだけど」とリクエストすると、「面白いジープツアーがあるよ」と教えてくれ、小一時間車で走る。すると、ツアー受付場所があり、黄色のジープに乗り換え、砂ぼこりがすごいからとマスクを貰い、ジープに乗り込むと悪路のガタガタ道を進む、進む。しっかりつかまっておかないと真面目に振り落とされそうで、みんなわーきゃー言いながらも、若干緊張が走るが、無事に20分ほどで頂上近くに着く。

 

このメラピ山は標高2900m、今いるところで1900m。ジョグジャカルタという街には、仏教遺跡のボロブドゥールと明日行くヒンドゥー遺跡のプランバナンがあるが、このメラピ山を奉る山岳宗教という思想もあるという。実際、メラピ山は活火山。煙なのか、雲なのかはよく分からないが、2010年には大噴火をしこのあたりのカリアデム村は廃墟と化した。ジョグジャ市内にも川などを伝って土石流が流れ、1m以上の火山灰が積もってそれは大変だったとのこと。

 

このジープツアーは大当たりで、メンバー一同めちゃくちゃ盛り上がった。メラピ山の怒りも知ることができた。初の2年連続2回目の参加の當内拓海くんのジャンプも見事。



やっとこさ、といっても12時半なのでとてもいい時間にランチタイム。中心地からちょっと北にあり、ハイアットリージェンシーホテルの隣にある「Sasanti」に。

 

ここも、我らが宿舎と同じく三角屋根の平屋で、緑も豊かで南国情緒たっぷり。インドネシアにゆかりのあるアメリカのオバマ元大統領も足を運んだことのあるレストランで、ここでも昨晩に引き続きインドネシア料理を。写真は私(さつき)が食べた「Nasi Campur Langgi」。イカンアシン(辛い魚)もテンペ(大豆を発酵)も錦糸卵みたいなのも全部美味しかった!。あまりに美味しかったので、ナシプティ(白ご飯)をおかわり。フレッシュジュースも南国特有で、いちごにグアバに、日本ではちょっと味わえない新鮮さだった。




に参加ランチの後は、「Winotosastro(ウィノトサストロ)」という工房を訪ね、バティックを作るワークショップを。

 

ここは以前、秋篠宮殿下も体験されたことのある(上写真)ところで、この日もオーストラリアからの修学旅行生がバス1台で来ていた。

 

私たちは、ハンカチ大の大きさのバティックを作る、約2時間の一番短いワークショップに参加。まずは、

①布の柄を決める。

②たくさんある鉄(銅かな?)製のチョップ(スタンプの意)の中から自分の好きな絵を選ぶ(写真)。

③熱々のロウに漬けた型をハンコのように押す(写真)。

④自分の名前や日付などだけロウで直書きする(写真)。

⑤赤・青・緑からベースになる好きな色を選び、それに応じて何度も染料に漬けこむ(上写真)。

⑥色がついたら、アイロンで乾燥させ完成(上写真)。

 

5人で一緒に観たり、食べたりするのももちろん楽しいが、こういった作ったものが形になるのはとてもうれしい。ハンカチとしては使わずに、どこかに飾っておこうと思う。

 

時間があれば、1日、或いは2日かけてのワークショップに参加しても面白そう。プリント版のバティックも安価で売られているが、こういった手作りのものは風合いが明らかに違う。自分だけのオリジナルを作るのもいいだろう。丁寧に教えてくれるので安心だ。


バティック体験が終わり16時頃。ジョグジャカルタの基本中の基本も押さえておこうと、「王宮(クラトン)」と「タマン・サリ(王様の水浴び場所)」。



次に立ち寄ったのが「バッピア・パソック25」。バッピアとは、豆ともち米で作った皮で餡を包んだ、ジョグジャ名物のお菓子。15年前に来た時にはバッピアなんて全く知らなかったが、1947年創業なので確実にあったのだろう。さらに、このあたりのエリアにはバッピアの店が軒を連ねる「バッピア街」。ちなみに25は番地名。

 

売り子の女の子が「工場見学する?」と気軽に誘ってくれ、喜んで工場内に。若い男女が、もう「機械化なんて何のその」的に、ずらっと並び、バリバリ手を動かしていた。この手作り感はいつまで続くのだろう…。

 

ちなみにこのバッピア。自宅に買って帰ったら、「これ何?おいしい!」と次女がえらく気に入る。ジョグジャにはしばらく行かないけど、ジャカルタには売ってるかな…?。


市内散策の最後は、これまたお約束の「マリオボロ通り」。生活用品店、お土産物店、飲食店、カフェなどが所狭しと軒を連ね、地元の人から私たちのような観光客まで、このジョグジャカルタの目抜き通りに人々が集まる。夕方でこれくらいなので、夜になるともっと賑やかになるだろう。

 

マリオボロ通りをジャラン・ジャラン(散歩するの意)しながら、現地仕様のドライヤーや携帯電話用のSimカードなどを探す。


目抜き通りのメインである、「マリオボロ・モール」に入り夕食を。ランチ(Susanti)がなかなか充実していたのでそれほどお腹は空いていないけど軽く食べたいということで、モール内の「Excelso」というチェーン系のカフェに。時計を見ると18時過ぎ。次のラーマヤナ舞踊が19時半。「おっと時間がない!。みんなゴメン!」と、パスタや飲み物を慌てて食べ、終わった男子ふたりにモール内の「Bread Talk(これまたチェーン系のパン屋)」に明日の朝ご飯を買いに行ってもらう。

 

会計済まし、パン屋組と合流し、駐車場に戻り、一路ラーマヤナ劇場へ!。


マリオボロモールから30分ほどで到着。ここ「ラーマヤナ劇場」はプランバナン寺院を背景にした野外ステージであり、ステージ以外の3方向に客席がある。私たちは上から2番目の席(300,000ルピア、約2,700円)で、ワンドリンクが付いている。

 

「ラーマヤナ」は、インドネシアに古くから伝わる、古代インドの叙事詩であり、ヴィシュヌ神がコーサラ国の王子ラーマとして地上に降り、悪事の限りを尽くす魔王ラーヴァナを退治する物語。

 

セリフがない劇なので(あっても分からないが…)、状況説明が英語とインドネシア語で適宜ステージに表示されるが、私たちの翻訳力よりはるかに早く切り替わってしまうので、半分くらいしか読めない(泣)。まあそれでもだいたいのあらすじは分かっているので、見ていて楽しい。それに、大人だけでなく子どもの演者も出てくるが、「寸分たがわぬ」ではなく、少し列がずれていたり、ずれを本番中に直したり、微笑ましいシーンも多い。


ステージに大きな火柱がふたつ上がるシーンがクライマックスのひとつ。座っている座席まで熱さが伝わってくる迫力だ。その奥には、プランバナン寺院がはっきりと見え、圧倒的でもあり、幻想的でもあり、ラーマヤナ劇場を際立たせていた。

 

ラーマヤナ舞踊終了後には、ステージに上がることができ、演者の方たちを写真もとることができる(上写真)。思ったよりも広いステージで、どの観客たちよりも長くこのステージでうろうろしていた(笑)。

 

3時起きに始まった今日2日目の予定はこれにて終了。みんな元気にテンション高く、乗り切った。早くも明日にはジョグジャカルタを経つ。

 

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(第3日目)8月9日(木)



6:30頃起床。朝からひと事件あり。りょうちゃんがトイレとシャワーが一緒になった部屋(以下トイレ部屋)からいつまでたっても出てこない。扉に刺さっている鍵をいくらがちゃがちゃしても空かないよう。まあ、いずれ空くだろうと思っていたが、しばらくするとがちゃがちゃの音が聞えなくなり、さすがにトイレ部屋で途方に暮れているようだったので、家の外に出て管理人のお兄ちゃんに「トイレ部屋にひとり閉じ込められた(笑)」と言うと、「鍵が二つあると思うので、1つを外して開口用の隙間から外に出して」と言われ、りょうちゃんに伝えると鍵を1つ外し、外から受け取り、その鍵でこちらから何とか開けることができ、無事出てこれたりょうちゃん。その何とも言えないホッとした表情を撮るのを忘れたのは痛恨の極みだが、代わりに家の外のトイレの開口部を見つめている写真は撮れた(笑)。

 

朝食後、外の庭を散歩。鯉が泳いでいる池もあり、時間があるならゆっくり庭でお茶でもしたかったくらい。

片付けをし、メッセージボードを書く。わざわざこれがやりたいがために、画用紙とマジックを日本から持ってきた(何がモデルかわかるよね?)。

 

管理人の家族みんなにお礼をいい、チェックアウトをし10時に出発。



ジョグジャカルタに在するボロブドゥール遺跡と並ぶもうひとつの世界遺産である「プランバナン寺院」にやってきた。プランバナンはヒンドゥー寺院。昨日、ラーマヤナ劇場から見えるのは見えたが、近くに来ると大きさ、厚みは圧倒的。高さ47mはボロブドゥール以上で、真ん中にあるシヴァ堂が黄門様、両隣のヴィシュヌ堂とブラフマー堂が助さんと角さんのよう。実を割ってストローを差し込んだだけの、ヤシの実ジュースも飲んだ。

プランバナン寺院を堪能した後、戻ろうとしたところ、10分20,000ルピア(約180円)セグウェイに乗せてくれるとのこと。「乗りたーい」と純子さんが言いだし、乗れるかなあ…と心配そうな表情が少し見えたが、ノリでやることに。

 

これが、前日のジープツアーなみに大当たりで、今回のツアーは「乗り物」がキーポイントのよう(笑)。初めてセグウェイに乗ったが、バッテリーは充電式で、前に重心を移すと前進し、後ろに倒すとブレーキがかかる。膝近くにあるレバーを右に倒すと右に曲がり、左に倒すと左に曲がる。スキーと似た要領だ。

 

もう2~3分経つと、みんなスイスイ進み出し、後半の5分はすれ違いながらハイタッチもしたり、もうノリノリ。昨日のラーマヤナと同じく、プランバナンをバックに広い芝生広場を悠々と走るのは爽快そのもの。これはいい気分転換になった。


お昼は「Ayam Goreng Suharti」で。タピオカとココナッツミルクで揚げたアヤム・ゴレン(骨付き鶏のから揚げ)がここのメインで、個人的には15年ぶりにぜひ食べたいと思っていたもの。みんな、インドネシア料理と合ってそうな感じだったので、ナシゴレンやミーゴレンだけでなく、ガドガド(ピーナッツソースであえたサラダ)やテンペ(発酵した豆を揚げたもの)などもcoba(チョバ、試すの意)。最後のジョグジャカルタ飯を満喫。このアヤム・ゴレンはメンバーにも高評価だった。


16:10のフライトに合わせ、14時半頃アディスチプト空港着。ここで3日間お世話になったドライバーのロイさんとはお別れ。今度来るときは、もう少しインドネシア語を勉強してきます。

 

行きに引き続き、帰りもフライトDelayのため、しょぼいT-Bから”まし”なT-Aのターミナルに移動。ジャカルタならSkytrainだが、ここは小さな空港なので移動手段はゴルフカートですぐ。もちろん無料。違うカフェで時間を潰したかったが、結局初日の夜にも来たスタバに。wifi繋ぎ、LINEチェックやジャカルタの宿舎の管理人さんにチェックインが遅れることを伝えたりする。

これにて、ジョグジャカルタ滞在は終了。観光地でありながら、バリ島ほど国際化しているわけではなく、ジャカルタほどゴミゴミしているわけではなく、自然あり、世界遺産あり、ワークショップあり、食べ物ありと、インドネシアらしい大好きな街。個人的には、もう1日いたかったなあ…。

 

また来るぜ、ジョグジャ!。

小1時間遅れて17時に離陸、18:30にジャカルタ・スカルノハッタ空港に到着。3日ぶりに戻ってきた。宿舎のあるKemang(クマン)まで、Bluebirdタクシーを予約しておいたがドライバーがおらず。どうやらドライバーが出口で待っているシステムではないようで、Bluebirdのカウンターに行き予約番号などを見せると、タクシーの待合場所に連れていってくれる。そこでしばらく待っていると、何と黒塗りのアルファードに乗れと。思わぬアップグレードでラッキー。独立シートに身を沈め、一路クマンへ。

 

クマンのThe Empireは去年と同じマンションで勝手知ったるところ。しばらくすると、管理人さんが鍵とエントランスカードを持ってきてくれ、スムーズに部屋に入る。

 

ここから少しずつ暗雲が立ち込めてくる。まず、のりりんが頭が痛く食欲もないと、夕食はパスし、ベッドで即寝。純子さんも、おなかの調子がイマイチで、食欲もないと。それでも、のりりん以外の4人で、隣のクマンモールに行き、昨日買えなかったドライヤーやBOLT(wifi)、明日の朝食のパンなどを購入。夕食は、結局モール内にある「Sushi Tei」という日本料理レストランで天重や鰻玉丼などをテイクアウトし、部屋で食べる。

 

部屋に戻ると、のりりんはぐっすり眠っている。ゆっくり寝て、回復すればいいが…。純子さんは食欲はないようだが、元気そうではある。

 

明日のインターンなどを心配しながら、第3日目が終了。

 

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(第4日目)8月10日(金)


5:30起床。シャワー浴び、朝食。部屋に入るなり横になっていたのりりんは何とか復活。表情も元気そうで、パンも少し食べていた。まあ無理をしているのかもしれないが…。一方、純子さんは腹痛が続き、かなりヤバそう…。

 

7時に部屋を出発し、モールの前でタクシーを2台順調よく捕まえる。當内くん・りょうちゃんのふたりを先に行かせ、女子二人と私で追いかける。待ち合わせのUOBプラザに予定より早く到着。時間調整のためにカフェに入る。

 

純子さんは椅子にもたれかかり、かなりきつそう。でも、バナナマフィンを買い、「おいしい~」と言いながら少しちぎって口に入れると、お腹が調子悪くなる。食べるのが好きなだけに不憫だ…。食べ物や水が合わない、異国での疲れなど理由は分からないが、昨日のジャカルタまでのエアアジアの機内がものすごく寒かったのも体に負担がかかったのかもしれない。

 

さらには、りょうちゃんの表情が相当強張っており、こちらも体調不良か…と思うとそうではなく、初のインターン、しかも海外でということでかなり緊張しているよう。そりゃ1回生だもんね。ついこの前までは高校生だったんだし。これを乗り越えたら、今まで見ていたのと違った景色が見えると思うので、がんばれ!と励ます。

 

ひとり、當内くんだけは変わらず元気。これも2年連続2回目の余裕だろうか。こういう時に元気印がひとりいてくれるのは、やはり有難い。當内くんがいたからメンバーだけでタクシーにも乗せれた。「さすが」と言っておこう(笑)。

 

8時半にインターン先のエキサイト・インドネシアのK様と初対面。ご挨拶と簡単な説明を受け、純子&りょうちゃん、當内くん&のりりんの2グループに分かれ、送り出す。さあ、どんな経験をして夕方に会えるか、楽しみと不安が半々だ。


4人を送り出し夕方までひとり。2年間の駐在期間までさかのぼっても、これほど長いひとりの自由時間は記憶にない。のりりんから一眼レフを預かり、ジャカルタ市内の風景などを撮れればと、まずはバスに乗り南下。

 

路線バスの「トランス・ジャカルタ」に乗る。いわゆる切符という見当たらず、チャージ式のカードを買う。カード代20,000ルピア+チャージ代20,000ルピア=計40,000ルピア(約360円)。1回の乗車料金は一律3,500ルピア。駅員さんがとても親切丁寧に教えてくれる。駅にひとりしか駅員はいないのに、私がちゃんと行先通りの路線バスに乗れているか、向こうの方からこっちを見て気にかけてくれている。

 

バスが新しく、とても清潔。車内にもひとりバス員さんがいて(たまたまかもしれないが)、親切に声をかけている。女性専用シートもちゃんとある。専用レーンを走るし、料金も安いので、渋滞のひどいジャカルタ市内を移動するのに大きな戦力になりそう。来年は、参加メンバーと乗ってみたい。


折しも、インドネシアはアジアのスポーツの祭典、アジア大会の開幕が目前。開幕は2018年8月18日、しかも第18回。何ともすごい語呂合わせ。あちこちに、告知用のサインやのぼりがあり、ムードの盛り上がりは感じる。ベトナムが開催を断念し、まわってきた開催。ぜひ成功してほしい!。


インドネシアも配車アプリがかなり浸透してきており、去年よりもバイクの数はさらに多いように感じる。配車アプリの会社は、Grab(グラブ)とGojek(ゴジェック)が2強。あちこちに、写真のようなミーティングポイントがあり、ロスなく落ち合えるようにしている。バイクはGrabの方が多いように感じたが、総合サービスはGojekがすごい。飲食を配達してくれる「Go-Food」、自宅の清掃に来てくれる「Go-Clean」など、様々なサービスがひとつのアプリの中に入っており、決済はすべてスマホ。日本は、白タクの規制など、障害が多くこの分野では完全に取り残されている国のひとつだろう。


昼ご飯はブロックM近くで食べ、ぶらぶらと買い物。そうしていると、純子さんからインターン途中リタイアのLINEが入る。夕方最後のプログラムの参加は難しいとのことで、一旦宿舎に戻ることに。これまた初めて、三輪タクシーのバジャイに乗り、クマンへ。


クマンは、私たちが滞在しているレジデンス(住居)とホテルの間に、モールがどーんとある。市内の中心地より少し南にあるので、移動に少し時間はかかるが、何でも揃うし、個人的には気に入っている。壁画アートもあちこち見られ、なかなかおしゃれ。おそらく、来年以降もジャカルタの滞在はここクマンだろう。


16時にクマンのThe Empireに戻ると、ほどなくして純子さんもタクシーで戻ってくる。思ったよりも表情は元気そうなのは安心したが、無理しながら頑張ったんだろう。部屋に入ると、すぐ横になる。



さて、問題のインターン組だが、お昼に當内くんが機転をきかせて、心配している私に「こちら、のりりん&當内、元気です。のりりんの英語がペラペラで脅威を感じています(原文ママ)」というLINEを送ってくれる。英語は自己紹介の時に少し喋っただけらしく、さも流ちょうにスラスラ喋っているかの如く大げさに喧伝する當内くんに、のりりんは「頼むからやめてほしい」と文句を言う。このやりとりは、今回のツアーの名物のひとつとなった。

 

詳しくはここでは書けないが、代理店さんへの同行、社内ミーティングに同席させてもらうなど、お茶を濁したような日本のインターンとは全く違う、まさにホンモノの仕事体験をさせてもらったよう。17時にクマンを出て、夜の会食会場にタクシーで向かい、現地で3人と今朝ぶりに落ち合った時に、「インターン、ヤバかった」「こんな経験ができるとは思っていなかった」と顔を合わせるなり口々にまくしたて、「いやいや、ちょっと順番に整理して教えて(苦笑)」と制止するくらい興奮していた様子をみると、内容を詳しく聞かずともインターンの充実ぶりは理解できた。

 

今回、何分未熟な若者を快く受け入れてくださり、たくさんの経験をさせてくださったエキサイト・インドネシア社様には本当に感謝しています。


第4日目最後のプログラムは、関学大OB会インドネシア・ジャカルタ支部”弦月会”さんとの会食。会場は、高級インドネシア料理レストランの「ハルム・マニス」。

 

インドネシアで活躍されている私たちの先輩方々にお集まりいただき、いろんな話を聞かせて頂く、掛け値なしに珠玉の機会。弦月会さんとの時間は、2015年、昨年に続き3度目なので、私は初めてでない方もいらっしゃり有難い限り。写真の通り、何人かの先輩が来ておられるバティックがカッコいい!。金曜日はバティックを着ることが推奨されているよう。

 

インドネシアの現況、来年の大統領選、海外駐在員とは?、(私たちのテーマの)寛容さについて、アジア大会、さらにはここには書けない夜の話など(笑)、学生たちがどこまで消化できたか不安になるくらいだった。

 

インターンも同じだが、すぐに何か参考になるというよりは、これから社会人になった時じわじわ効いてくるんじゃないかな。例えば、海外駐在のポストが空きそうな時、海外で働くことを具体的にイメージできる人と、ただ勢いだけで手を挙げる人とでは、現地であげる成果は全然違うと思う。インターネットなどで情報収集するのともまた違い、実際に海外で活躍している人の話を、日本ではなく現地で直接聞くということにも価値がある。

 

お忙しいところ、お集まりいただき、学生たちに様々な話を聞かせて頂いた6人の先輩方に心から感謝したい。彼ら彼女らが社会で活躍することで、みなさんにはお返しができると思う。

 

 

純子さんは残念ながら会食にも参加できなかったが、何とか4日目も終了。明日はいよいよ現地最終日。夜行便で帰国する。最後のビッグイベントの大学訪問など無事に過ごせれますように…。

 

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